「活動と参加」を促すには、本人の「できた」という成功体験(自分の力でできたと感じてもらうこと)の繰り返しが大事といわれています。
意欲低下の原因を考えた上で、明確な目標が設定できたら、本人にプログラムやプロセスについて考えたり、語ってもらうようにします。
例えば、「街まで行って買い物できるようになりたい」という目標を立てた場合、
「何を買いますか? 」
「どこのお店に行きますか?」
「 どうやって行きますか?」
「 荷物はどれくらい持てますか?」
など、具体的に質問して考えてもらいます。
その要望を基に、直接的な訓練と間接的な訓練をセラピストと一緒に計画し、実行していきます。
そのようにしてプログラムを遂行することで、「楽しい」や「できる」などの気持ちが強化されていきます。
繰り返し訓練をクリアしていくことで有能感を高める結果となり、「活動と参加」が促されていきます。
また、似た目標を持つ方と一緒に訓練を行うと成功体験の共有化ができ、さらに効果的です。
ここで注意してほしいのは、他者との比較です。
他者と比べるのではなく、訓練する前の本人と訓練後の本人を比較するようにします。
「以前の自分より良くなっている」と感じてもらうこと、「その結果を他者(家族やセラピスト)にも認めてもらうこと」が意欲を高めるために効果的です。
送迎の際にご家族に会えたら、取り組み状況を報告します。
会えない場合は、訓練の写真を付けた手紙を渡すなどするとよいでしょう。
【ポイント】
(1)明確な目標を立て、本人と一緒に訓練内容やプロセスを考える
(2)考えたプログラムを遂行することで「楽しい」「できる」気持ちが強化
(3)有能感が高まり、「活動・参加」の意欲も向上
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