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【なるほど!認知症ケア】落ち着かない様子で目が離せません…ずっと歩き回っていて困っています

2025.11.03

本人はどう思っているのでしょうか?


「やるべきことがある気がする」

記憶障害や見当識障害の影響で、場所や時間の感覚があいまいになり、「ここにいる理由が分からない」「何か大事なことを忘れているかもしれない」といった不安から歩き回っているのかもしれません。


「必要とされたい」

もともとの性格や価値観として、「人の役に立ちたい」「なまけたくない」という気持ちが強い方もいます。
孤独感や身体の不快感(排せつの不安・便秘・脱水など)も、「じっとしていられない」行動につながることがあります。


NG!対応

「ここに座っていてくださいね」
「危ないので一人で歩かないでください」
本人の気持ちや理由に目を向けず、行動を止めようとする。

行動を止める声かけは、本人の不安や混乱を強めることがあります。 認知症の人は状況を理解しにくく、「なぜ止められるのか」が分からないまま制止されると、警戒心や反発が生まれます。
また、否定的な言葉は責められていると感じ、症状を悪化させる要因になります。


OK!対応

「お疲れではないですか?」
「何か困っていることはありますか?」
無理に歩みを止めようとせず、一緒に歩きながら選択肢を示す。

ご利用者の行動を“問題” と捉えるのではなく、その目的や思いに寄り添うことがケアの第一歩です。
不安そうに歩き回っているときは、すぐに止めたり座らせようとせず、一緒に歩きながらやさしい表情で声をかけ、ご本人が職員の顔を視認できるようにします。


症状から、その方の[歩き回る]理由を探る

認知症による記憶障害や見当識障害があると、「今、自分がどこにいるのか」、「なぜ、ここにいるのか」が分からなくなり、不安や混乱から歩き続けてしまうことがあります。
また、注意や実行機能の障害により行動の切り替えがうまくできず、目的があっても途中で分からなくなり、結果として“歩き回っているように見える” のです。


認知機能障害による理由

・見当識障害(ここがどこで、何をしているのか分からず、不安や焦りから歩き回る)

・記憶障害(目的地や用事を忘れてしまい、探して歩き続ける)

・実行機能障害(やるべき行動を整理できず、止まって切り替えることが難しい)


その他の背景(人的・健康状態・環境など)による理由

・孤独感や関係性の希薄さ(デイの中に、安心して話せる人がいない)

・身体的な不快感(排せつの不快感や便秘、脱水などの不調を感じている)

・環境の不安(安心して過ごせる場所が見つからない、トイレの場所が分からない など)



【情報提供元】

月刊デイ

https://daybook.jp/day.html

【お役立ち研修】

第23回日本通所ケア研究大会

https://tsuusho.com/conference/

脳の働きを理解し心の声に寄り添う!実践でひも解く認知症ケアセミナー

https://tsuusho.com/dementia_explained

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