研修内容
基本と事例を基に多角的な視点から学ぶ!
認知症の方への関わりの中での「なぜ?」「どうして?」が解消される!
記憶力や判断力の低下によって孤立しがちな認知症高齢者の方が、残存能力を生かしながら生活を継続していくために私たちにできる支援は何でしょうか。
認知症の方が不安なく生活できる社会をつくるためには、私たちが正しく認知症を理解し、認知症の方が気軽に社会参加できる環境や支える側の負担を軽減する状況をつくることが大切です。
私たちは本当に「認知症」と「人」を正しく理解できているのでしょうか。
この研修会では、認知症ケアの基本と事例を多角的な視点から学ぶことで、日々の認知症の方への関わりの中での「なぜ?」「どうして?」を解消していただくことを目的としています。
翌日からの認知症ケアの現場で実践できる、ワンランク上の質の高いサービスを提供するヒントを多数ご紹介いたします。
【1日目】
タイムスケジュール
※予定している内容は変更になる場合がございます
[Aコース]講座(1)[東京]3月18日(土)10:30~12:00/[大阪]3月25日(土)10:30~12:00
認知症ケアの大前提
講師:渡辺 哲弘氏(株式会社きらめき介護塾 代表取締役)
【内容】
「認知症」という病気の理解を深めつつ、「目の前の人は今、どんな気持ち?」「その瞬間、どんなことを考え、行動しているの?」といった、【人の気持ち】に焦点をあてたお話をさせていただきます。専門用語を覚えることももちろん大事ですが、明日から現場で、活かせる考え方を一緒に学びましょう。
・「寄り添う」って、いったい何をどうしたらいいの?
・「脳の仕組み」~すべては脳の中でおこっている~
・「認知症」と「ひと」の両面からアプローチ!
・「中核症状」と「行動・心理症状」の【つながり】を理解しよう!
・人の気持ちを理解できるプロになろう! ほか
[Aコース]講座(2)[東京]3月18日(土)13:00~14:30/[大阪]3月25日(土)13:00~14:30
認知症ケアのツボ
講師:石原 孝之氏(株式会社3C 取締役/NPO法人結び家 理事)
【内容】
認知症ケアと一言で言っても、認知症のご本人だけのケアではなく、本人を取り巻くご家族、介護職員、主治医、薬剤師、様々な方々の共通理解は必要不可欠です。介護の側面で発揮される専門的なケアはもちろんのこと、個々の性格や症状が重なり合って行動として現れます。具体的なケアだけでなく、ご本人の周りに対してのアプローチも含めヒントをお伝えします。
・今さら聞けない認知症の基礎
・世界の認知症ケアから学ぶケアメソッド
・具体的ケアからヒントを学ぶ
・明日から使える認知症ケア
・高次脳機能障害の利用者さんへのアプローチ事例
・ご利用者の意欲を向上させる取り組み事例 ほか
[Aコース]講座(3)[東京]3月18日(土)14:45~16:15/[大阪]3月25日(土)14:45~16:15
こんなときどうする?BPSDを回避する適切なコミュニケーション
講師:川畑 智氏(株式会社Re学 代表取締役)
【内容】
認知症のリハビリやケアを考えるとき、大脳の中で起きている変化をイメージすることで、今まで見えなかった・気づかなかったことに気づき、好ましいリハビリやケアと出会うことができます。理由がわからず、どう支援したらよいか悩み続ける「後手介護」から、様々な可能性を考え先回りできる「予測介護」のために脳機能の理解を深めましょう。
・「認・知・症」という言葉の意味
・「短期記憶障害」の特徴を見抜いたケア
・「認知症」の人が見ている世界への共感
・「BPSD」を起こしやすいコミュニケーションのミス
・「受信(聞く)」と「送信(話す)」のポイント ほか
[Bコース]看護師向け[東京]3月18日(土)10:30~16:15/[大阪]3月25日(土)10:30~16:15
病院、施設、在宅における認知症ケアと入退院支援
医療連携をスムーズにするために求められる看護師の認知症知識
[東京会場] 講師:真鍋 哲子氏(社会福祉法人援助会 聖ヨゼフの園 主任看護師)
[大阪会場] 講師:田原 久美子氏(社会福祉法人祥和会 地域密着型特別養護老人ホーム五本松の家 施設長)
【東京会場の内容】
認知症の基礎知識
【1】社会情勢 国の取り組み 社会資源の理解
・地域で高齢者を支える社会の仕組み
・医療・療養・介護施設の種類と医療体制について
【2】認知症の疾患について知ろう
・認知症の種類や認知症以外の疾患について
・認知症状を起こす認知症以外の疾患
・認知症(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症、前頭側頭型認知症など)について
・認知症の各症状について
事例を通しての具体的な対応方法~現場での認知症対応事例を通して考える~
・医療機関・施設・在宅それぞれの立場からの他職種連携(情報収集や提供の仕方)
・身体拘束における影響
・認知症対応する手法(ユマニチュード バリデーションなど)
・認知症におけるテクノロジーの利用
・疾患症状別対応法
・認知症における食支援、排泄支援事例
・人生の最期に向けた生活の意向の確認【ACP】(その方らしい生活を継続させるための看護のポイント)
【大阪会場の内容】
みんなで認知症を考える
【1】「認知症」に関する知識の確認
【2】認知症診断と認知症ケア・看護
【3】認知症に関する知っておきたいその他の疾患とケア
【4】MCI(軽度認知障害)とかかわり方
【5】入院と退院時の対応と知っておくと違うこと!
介護と看護の連携
・病院、在宅、施設の連携と違い!どうすればいい?
・さらにみんなで「認知症」ケアを考えましょう!
・事例から学ぶ大切なこと!
・身体拘束?尊厳とは?
・認知症って診断がついてもできることはたくさん!一緒に可能性を考えてみませんか?
【2日目】
タイムスケジュール
※予定している内容は変更になる場合がございます
講座(4)[東京]3月19日(日)10:15~12:00/[大阪]3月26日(日)10:15~12:00
BPSD軽減・改善事例から学ぶ認知症ケア(1)
【事例】
帰宅願望があるAさん、デイに行きたくないBさん、介護サービスを使いたくない(サービスの介入が厳しくケアマネさんが困っている)Cさんへのアセスメントから支援まで
講師:山出 貴宏氏(株式会社NGU 代表取締役)
【内容】
帰宅願望や通いたくない、そもそもサービスを使いたくないといった方の関わりの際、どうしても「表出している事象」に対していろいろと考えてしまっていることが多い現状があります。「なぜ?」といった視点からその「なぜ?」を考え、その部分に関わることでご本人の不安などをどのように軽減でき「思い」が変わっていったのかについて、事例を通しお話をいたします。また、下記事例を通じて「なぜ10年間平均稼働率が9割以上を維持できているのか」「どのような関わりからケアマネに信頼していただけ、問い合わせが増える事業所になったのか」なども事例を通してお伝えいたします。
■帰宅願望がなくなった事例
・他事業所で対応ができなく当事業所をご利用になり、半日後には落ち着かれたケース(他事業所・家族・ケアマネ)
・普段は「帰る」と言われない方が、急に「帰る」と怒り出してしまった方への関わり
■「デイには行きたくない」と言っていた方がデイサービスを使うようになった事例
・何件もの他事業所をすぐに辞めてしまう方が亡くなるまで当事業所に通えた事例(他事業所・家族・ケアマネ)
・「行きたくない」から「次はいつ行っていい?」に変わった事例(家族・ケアマネ)
■介護サービスを使いたくない方が通所サービスにつながった事例
・介護サービスにこだわらない事例(家族・ケアマネ)
・ケアマネさんからのヘルプに対応し介護サービスにつながった事例(家族・ケアマネ)
ランチョンセミナー[東京]3月19日(日)12:05~12:45/[大阪]3月26日(日)12:05~12:45
認知症ケアを考える上で必須のPACEP理論
講師:妹尾 弘幸氏(株式会社QOLサービス 代表取締役)
【内容】
・認知症ケアの枠組み
・出現するBPSDなど
・対症ケアと根治ケア
・PACEP理論とは
→身体状況、活動状況、コミュニケーション、環境、心理状況 ほか
講座(5)[東京]3月19日(日)12:50~14:00/[大阪]3月26日(日)12:50~14:00
BPSD軽減・改善事例から学ぶ認知症ケア(2)
【事例】
入浴拒否があるDさん、暴言・暴力が出てしまうEさんへのアセスメントから支援まで
講師:山崎 健一氏(GrASP株式会社 代表取締役)
【内容】
今回ご紹介するどちらの事例も若年性認知症の50代の方です。ケア支援の内容は、一旦片隅に置いて頂き、その際の自己のメンタルコンディションは「どのような状態であったのか」「どのように捉え、どのような感情を抱いていたのか」にフォーカスしていただきます。ご利用者が安心して過ごし活躍ができる活動拠点や居場所がない状況で、ご家族、ケアマネと三人四脚で当事業所のサービスが「安住の場」となるよう試行錯誤してきた日々の関わりを通して得た教訓をお伝えいたします。
■離設・帰宅行動が発現、2年半の冷却期間を経て再開、入浴拒否のあったご利用者の事例
・事例プロフィールの紹介
・病前・病後の情報
・デイ利用の導入とご利用状況
・冷却期間中の様子に対しての支援
・2年半振りの利用再開から入浴拒否へのアプローチ
・上記事例における支援者の「メンタル状況」「事象の捉え方」「ケアの支援状況」を中心に解説
■焦燥感から興奮・激昂により暴言・暴力が出てしまうご利用者の事例
・事例プロフィールの紹介
・病前・病後の情報
・デイ利用の導入とご利用状況
・焦燥感から興奮・激昂、暴言・暴力の様子
・ケアや薬剤を用いたアプローチ
・上記事例における支援者の「メンタル状況」「事象の捉え方」「ケアの支援状況」を中心に解説
講座(6)[東京]3月19日(日)14:15~15:30/[大阪]3月26日(日)14:15~15:30
BPSD軽減・改善事例から学ぶ認知症ケア(3)
【事例】
飲水・服薬拒否があるFさん、物盗られ妄想のあるGさん、抑うつで何もやる気が起きないHさんなどへのアセスメントから支援まで
講師:太田 悠貴氏(株式会社おおきに 代表取締役)
【内容】
デイサービスでの活動を通して、認知症の方の「働く」と「役割」からBPSDの軽減を考えます。
講座(7)[東京]3月19日(日)15:45~16:30/[大阪]3月26日(日)15:45~16:30
BPSD軽減・改善事例から学ぶ認知症ケア(4)
【対談】
講師3名による総論とまとめ
講師:山出 貴宏氏(株式会社NGU 代表取締役)
講師:山崎 健一氏(GrASP株式会社 代表取締役)
講師:太田 悠貴氏(株式会社おおきに 代表取締役)