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【中核症状とBPSDをつなぐ視点】感情理解からひも解く認知症ケア

2025.10.08

「できるか」から「どう感じるか」へ

30年前の現場では「早さ・手数」が評価され、利用者のペースや好みは後回しになりがちでした。
介護福祉士法の改正(2007年)により、介護職員に求められる能力は「入浴・排泄・食事そのもの」から「心身の状況に応じた介護」へ変わっています。
つまり、身体理解と感情理解の双方が求められる専門職です。
さらに「人」伝えられることも専門性の一部であり、家族・新人・地域へ説明できて初めて介護福祉の専門家と言えます。


脳の働きと「記憶」の要

視覚(後頭葉)→認識(頭頂葉)→計画(前頭葉)→行動というプロセスの要は記憶です。
私たちは「これは何?」「どう使う?」を都度、記憶に問い直しています。
ゆえに記憶障害は日常行為の根幹を揺るがすのです。


アルツハイマー型認知症の方の中核症状の整理

[必ずある症状]

記憶障害

[いずれかが加わる]

失語/失認/失行/実行機能障害

[他に多い]

見当識障害、理解力・判断力低下

[進行像]

・初期:新しいことを覚えにくい(同じ質問の反復など)

・中期以降:覚えていたことを忘れる(既存の記憶の脱落)


同じ質問に何度も答えるのは「適切な関わり」。
反対に「さっき言いましたよね」という発言は認知症の方の不安を増幅しやすい。


なぜ「焦り・不安」を避けるべきか

[認知症の進行との関係]

・ストレス(焦り・不安)は進行に影響し得る。

・安心は進行を緩やかにする方向に働く。

[BPSDの引き金]

・焦り・不安・不快などの内的ストレスがBPSDを誘発。

・安心環境では出にくくなる。


行動だけでなく「感情」を見ることこそ、専門性の核心

家族も行動の変化には気づくが、見えない感情(焦り・不安)には気づきにくい。
ここに介護福祉の専門職の価値がある。
行動の意味を記憶障害との連関でとらえ、本人の感情に応じる。


まとめ

BPSDは感情と記憶のギャップのサイン。
専門職は不安・不快という見えない引き金を捉え、安心を創造し提供する。
その場しのぎの対処だけで終わらせないことが、本人の尊厳とQOL、そしてスタッフの負担軽減に直結するのです。


【情報提供元】

感情理解からひも解く認知症ケア

https://youtu.be/PyKKlLj1lcU


【お役立ち研修】

第23回日本通所ケア研究大会

https://tsuusho.com/conference/

脳の働きを理解し心の声に寄り添う!実践でひも解く認知症ケアセミナー

https://tsuusho.com/dementia_explained

医療・介護の現場で活かせる実践的リハビリ評価&介入セミナー

https://tsuusho.com/analyse

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