
介護事業者への影響(結論)
今回の診療報酬改定が示す本質は、次の3点に集約される。
(1)医療は「病院完結型」から「在宅・地域連携型」へ急速にシフトする
(2)訪問看護・在宅医療の強化により、介護との連携が必須となる
(3)物価高への補填が制度化され、2027年介護報酬改定にも波及する可能性が高い
訪問看護の評価引き上げ(介護への影響は極めて大きい)
診療報酬改定では、訪問看護療養費の引き上げや包括型訪問看護の新設が示された。
訪問看護管理療養費を引き上げる。
また、新設する包括型訪問看護療養費についても同様の対応を行う。
これは単なる点数引き上げではない。
国の政策メッセージは明確である。
[改定項目から読み取れるメッセージ]
「病院ではなく、在宅で診療を完結させよ」
その結果、次の変化が生じる。
・訪問看護の役割が拡大
・医療依存度の高い利用者が在宅・施設へ移行
・介護事業者には医療対応力が求められる
[介護現場で想定される変化]
・デイサービス、訪問介護に医療ニーズの高い利用者が増加
・看護師連携の有無による事業所間格差の拡大
・医療と連携できない介護事業所の淘汰
物価対応料の新設(介護報酬改定への伏線)
今回の改定では、物価上昇への対応として「物価対応料」の新設が示された。
物価上昇に対応するため、基本診療料等に加算として物価対応料を新設する。
[改定項目から読み取れるメッセージ]
国が初めて公式に認めた事実はこうである。
「物価高により、医療・介護は現行制度のままでは維持できない」
つまり、
・診療報酬だけでなく介護報酬にも波及する流れ
・2027年介護報酬改定の主要論点となる可能性が高い
[介護への影響で想定される変化]
・光熱費、人件費、食材費の補填ロジックの制度化
・ただし恒久的財源ではなく、一時的措置にとどまる可能性
・経営努力を前提とした限定的支援
・「介護報酬を上げる政策」ではなく、「事業者を延命させる政策」
診療報酬改定の本質:「病院から地域へ」
今回の改定の根底にある方向性は次の3点である。
・急性期医療の縮小
・在宅・地域医療の拡大
・医療と介護の統合
[改定項目から読み取れるメッセージ]
「病院機能を縮小し、地域と介護に役割を移行する」
[介護への影響で想定される変化]
・訪問看護の評価引き上げ
・包括型訪問看護の創設
・物価対応料による介護崩壊の予兆
・在宅評価の強化による病院機能の縮小
超重要:今から介護事業者が取るべき戦略
2026年診療報酬改定は、病院やクリニックだけの問題ではない。
「自分たちには関係ない」と捉えた介護事業所から、確実に淘汰される。
介護事業者が取るべき戦略は、次の3点に集約される。
[1]医療連携を事業戦略の中核に据える
→ 訪問看護との戦略的連携(業務提携・共同運営・法人連携)
→ 医療依存度の高い利用者を受け入れる体制整備
→ 看護職・リハ職を含む多職種連携モデルの構築
[2]軽度者中心モデルからの脱却
→ デイサービス単体モデルの限界を認識する
→ 医療対応型デイ、重度者対応型デイへの転換
→ 訪問介護・訪問看護・通所リハを組み合わせた複合サービス化
[3]2027年介護報酬改定の先読み
→ 診療報酬改定の方向性を介護報酬に先取りして組織設計を行う
→ 重度者・医療依存度の高い利用者を評価する報酬体系への備え
→ 在宅医療・看取り・ACP(人生会議)への対応力を事業の競争力に転換
→ 介護報酬の単純引き上げを前提としない経営モデルへの転換
→ 「量」ではなく「地域への価値」で評価される事業所への進化
【お役立ち情報】
中央社会保険医療協議会総会(第644回)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001639439.pdf
【お役立ち研修】
次世代介護マネジメントフォーラム
https://tsuusho.com/managementforum





















