
介護現場の離職は能力不足ではなく関係性の崩壊
人材不足が常態化している介護業界において「採用」よりも難しいのは「定着」です。
給与や待遇を改善しただけでは、職員が必ずしも辞めなくなるわけではありません。
むしろ現場で働く人が「ここで働き続けたい」と感じられるかどうかが、離職率を大きく左右します。
では、働きがいのある職場は、どのように生まれるのでしょうか。
答えは意外にも、身近な「日常の関わり方」にあります。
【1】職場の空気を変える5つの言葉
職場の人間関係を良くする最も基本的な行為は「声かけ」です。
特別なスキルは必要ありません。
必要なのは、言葉を意識して使うことです。
現場で特に意識したいのは、次の5つの言葉です。
「ありがとう」
「頑張ってるよね」
「お疲れさま」
「うれしい」
「助かりました」
これらは、職員を動かす言葉ではなく、職員と関係をつくる言葉です。
重要なのは、職員を「褒める」ことではありません。
「認める」ことです。
褒める行為は、ともすれば上下関係を強調してしまいます。
一方で、認める言葉は「あなたの行動を見ている」というメッセージになります。
例えば、「よくやったね」ではなく「助かりました」です。
評価だけでなく、事実と感謝を伝える言葉こそが職員の心に届きます。
【2】「認める言葉」は人を育てます
人は一度褒められただけでは変わりません。
行動が変わるのは「望ましい行動が繰り返し認められたとき」です。
介護現場では、指導がうまくいかないと悩む管理者が少なくありません。
しかし多くの場合、問題は指導の技術ではなくその前段階にあります。
日常的に認められていない人は、指導を「攻撃」と受け取ります。
逆に普段から認められている人は、指導を「期待」と受け取ります。
つまり指導の成否は、日々の声かけで決まっているのです。
【3】言葉は必ず自分に返ってきます
感謝の言葉を口にする人ほど職場で孤立しにくくなります。
逆に批判や愚痴を口にする人ほど周囲との関係は悪化します。
脳科学の観点でも、人は自分が発した言葉の影響を最も強く受けると言われています。
つまり感謝の言葉は相手だけでなく、自分自身の働きがいも高めるのです。
職場文化は、制度ではなく「言葉」で決まります。
これらは、職員を動かす言葉ではなく、職員と関係をつくる言葉です。
【4】職員の定着率を高める意外なツール…名刺
もう一つ、職場の定着に効果的な仕掛けがあります。
それは「名刺」です。
介護業界では、職員が名刺を持っていないケースが珍しくありません。
しかし、名刺を渡された職員の多くは驚くほど喜びます。
なぜでしょうか。
名刺は「あなたはこの組織の一員です」というメッセージだからです。
帰属意識は、待遇よりも強い動機づけになることがあります。
名刺は、最小のコストで最大の心理的効果を生むツールなのです。
最後に
働きがいのある職場は特別な制度から生まれるものではありません。
日常の言葉と小さな仕掛けから生まれます。
・認める言葉を増やすこと
・感謝を口にすること
・職員に「所属」を実感してもらうこと
これらは、今すぐにでも実践できます。
そして、その小さな積み重ねこそが人が辞めない職場をつくるのです。
【お役立ち情報】
管理者&リーダー「だよりね」
【お役立ち研修】
次世代介護マネジメントフォーラム
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