
情報共有が介護現場の質を左右する
介護の現場では、ご利用者の状態、ご家族の思い、スタッフの体調やスキルなど、多方向に変化する情報を日々扱います。
そのため、チーム全体が同じ認識を持ち、同じ方向を向いて動けるかどうかは「情報共有の質」によって大きく左右されます。
そして、その情報共有の成否を決定づけるのはリーダーの関わり方です。
情報が滞る職場のサイン
まず重要なのは、スタッフが「何でも話してよい」と感じられる心理的安全性です。
「ヒヤリハットの報告が減る」「問題が後出しになる」などの兆候がある場合は、情報が滞り始めている可能性があります。
多くの場合、背景には“上司に話しづらい”という感情が存在します。
つまり、情報共有の出発点は技術やツールではなく、リーダーとスタッフとの関係性にあります。
スタッフ育成も「個別ケア」の発想で
介護現場では、利用者に対して個別ケアを行うことが当たり前になりました。
同様に、スタッフに対しても個性や価値観、働く背景を踏まえた関わりが必要です。
リーダーが“部下の特性に合わせて関わる”姿勢を持つことで、ラポール(信頼関係)が形成され、情報が流れやすい職場に変わります。
経験の浅いスタッフでも運用できる仕組みへ
情報共有の仕組みも改善が必要です。
紙媒体・ホワイトボード・日誌・アプリ・クラウド型ツールなど選択肢は多様ですが、最も重要なのは「経験の浅いスタッフでも運用できること」です。
特に記録に慣れていないスタッフに、いきなり「必要な情報だけを書いて」と求めても判断基準をつかむまで時間がかかります。
そのため、“気付いたことはすべて書く”を基本に据え、読む側が情報を取捨選択する仕組みが合理的です。
会議を機能させる2つの基本
多くの現場で、「意見が出ない」「決まったのに実行されない」など会議の空回りが発生しています。
その改善に効果的なのが、
(1)すべて板書する
(2)会議を「情報共有」「アイデア出し」「合意形成」に分ける
という2つの基本です。
発言を可視化することで参加者の満足度が上がり、アイデア出しでは批判をしないことで発言が増え、合意形成では“自分たちの意見が採用された感覚”が生まれ、実行率が向上します。
決定事項が継続する職場は何をしているか
決定事項を継続させるために最も重要なのは、“忘れても大丈夫な仕組み”を作ることです。
申し送りで定期的に進捗を確認する、チェックリスト化する、掲示物で見える化するなど、日常業務に自然に入る形で継続を促すことがポイントです。
仕組みとして定着すれば、現場は安定し、行動の標準化が進みます。
情報共有は「リーダーの仕事だけ」ではない
情報共有は、リーダーだけが頑張るものではありません。
スタッフが主体的に情報を発信し合い、共有し、改善につなげていくチームこそ、利用者にとって最良のケアを提供できます。
いま、あなたの職場の情報共有はどの段階にあるでしょうか。
【お役立ち研修】
次世代介護マネジメントフォーラム
https://tsuusho.com/managementforum















