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高齢者が転倒しやすい原因と対策

2024.12.24

原因【1】

認識力が低下している

段差や障害物に気付かずつまずいたり、安定性のないイスに体重をかけるなどして転倒してしまいます。

[対策]

段差・通り道などを分かりやすくする

段差のあるところに目立つ色のテープを貼るなどして、段差を認識しやすくします。


原因【2】

体幹の回旋が苦手

高齢になると、「体幹の回旋」「重心移動」の機能が低下し、転倒しやすくなります。

(例)

・歩こうとして足が前に出ず、バランスを崩して転倒する

・風船バレーで頭上を通りすぎた風船をたたこうとして、イスごと転倒する

・ベッドから車イスへの移乗中に転倒する

[対策]

声を掛けるときの位置にも注意

歩行中に横や後ろから声を掛けられると、振り向いたときに大きくバランスを崩し、転倒しやすくなります。
「認知症の人に声を掛けるときは、前から」を基本としましょう。


原因【3】

とっさに手が出ない (保護伸展反射の低下)

認知症の人の顔に、内出血のあざがたくさん残っているのを見たことはありませんか?
これは、転倒したときに顔から床にぶつかってしまう「顔面制動」が起こるためです。
顔面制動は、転倒時に体を守るのに役立つ「保護伸展反射」が出にくくなっていることが原因で起こります。

[対策]

保護伸展反射を引き出すトレーニングをしよう

(例)

・畳の上を四つ這いで移動

・壁に手をつく(壁の前に立った状態で体重を前にかけ、壁に手をついて止まる練習)


原因【4】

自分の身体に対する認識力が低下する

認知症の人は身体の認識が低下しているため、ものにぶつかったり足を引っ掛けたりしやすくなります。
特に、自分の足よりも大きいスリッパや靴を履いていると、障害物に足を引っ掛けやすくなります。

(例)

・身体の幅を正確に認識できず、イスの座面が半分空いた状態で座る

・肩幅を正確に認識できず、柱にぶつかる

・スリッパを履いた足の前後の長さを正確に認識できず、階段で足を踏み外す

[対策]

身体への認識力を高めるトレーニングをしよう

・「つま先・かかとをトントン」

つま先・かかとで床を軽くトントンとすることで、足全体の長さを意識できる

・「机に左右の腰を当てる」

両側に置いた机に、腰を左右交互に当てて体の幅を認識する


【情報提供元】

認知症の方の総合的転倒予防

https://www.tsuusho.com/onlineset

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