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【地域公共交通活性化再生法改正動向を踏まえて】車両シェアで変わる地域交通と介護事業者の役割

2026.01.05

車輌シェア・交通空白と法改正検討の最新動向

2026年の通常国会で、地域公共交通活性化再生法(地域交通法)の改正案を政府が検討していると報じられています。
政府の狙いは、過疎化や人口減少でバス・タクシー等の公共交通が成り立たなくなっている「交通空白」を解消し、地域の移動の足を多様に確保することです。
具体的には以下のような仕組みの導入が検討されています。


・スクールバス・福祉施設送迎車など既存車輌を住民の移動に活用(車輌シェア)

・空き時間や非稼働時間の有効利用

・非営利・公益ベースでの交通手段の活用
(例:デイサービス送迎車で地域住民の買い物や通院支援移動を行うモデル)


この流れは、公共ライドシェアや日本版ライドシェアといった幅広い移動サービスとの連携・特例的な運用を可能にするものです。


車輌シェア・公共ライドシェアと地域公共交通活性化再生法

改正案のポイントは次の通りです。


車輌シェア施策の位置付け

・地域で既に存在する車輌資源(スクールバス、送迎車等)を、公共交通サービスとして制度的に扱う

・法改正により、自治体が中心となって、生活交通の提供に役立つ交通サービスを柔軟に組み合わせ、地域公共交通計画へ位置付けることを推進

制度的支援の拡充

・法改正によって、こうした施策を国の財政支援対象にする方向として検討


介護事業者における親和性

介護・福祉分野との具体的な関係性を整理すると、次のようなポイントが浮かび上がります。

送迎資源の地域共有化・効率化

・デイサービス送迎車

・特定施設送迎車

・通所・通院支援用の専用車輌

これらを地域全体で活用可能な移動資源として位置付けることで、交通空白地域における生活移動を補完することが制度的に認められる方向です。
たとえば、

・デイサービス送迎車の稼働していない時間帯に一般住民も乗車可能とする

・買い物支援や通院支援を目的に活用する

といった実務例が想定されています。
これは、既存の車輌を有効活用する交通資源のシェア化という扱いで、介護サービスの送迎と地域交通支援を一体化する発想です。


福祉輸送・デマンド交通との連携強化

改正法の考え方は、交通サービスをフレキシブルに設計・提供する方向です。
つまり、

・通常のバス・鉄道

・デマンドバス(予約制)

・福祉有償運送

・公共ライドシェア

といった多様なサービスを含めて、地域公共交通として統合的に計画することが可能になります。
介護事業者が既に提供している送迎はこの多様な交通体系の一部分として入り得るため、福祉輸送=地域交通の要素と位置付けやすくなります。


自治体との共同計画策定・補助対象化

改正により、自治体が中心となって交通計画を策定する際に、介護事業者の車輌利用モデルが正式に計画項目として明記されやすくなります。
つまり、

・計画策定時の参加者として介護事業者が位置付けられる

・計画に基づくモデルが補助金、国の支援対象になる可能性

が高まります。
これにより、送迎サービス → 地域交通支援サービスへ展開する際の財政的支援が得やすくなります。


事業者にとっての実務的メリットと戦略

介護事業者が今回の動きを踏まえて取り得る方向性としては、次のようなものがあります。

(1)社会インフラとしての再評価

介護事業者の送迎サービスはこれまでも生活支援の根幹でしたが、法改正方向性により地域の移動インフラ”として制度評価が強まる可能性があります。
これは単なる介護業務ではなく、地域公共交通の一角として認知されることを意味します。

(2)新サービスモデルの展開

改正法は、車輌シェアや地域交通のシェア化を後押しします。
そのため

・空き時間の車輌活用モデル

・予約型デマンド交通

・自治体共同運行モデル

といった新たなサービスモデルの展開が可能になります。

(3)自治体協働による持続可能性向上

政府が求めるのは地域主体の交通確保ですから、介護事業者は

・自治体の交通計画協議会等への継続的参加

・地域ニーズのデータ提供、計画作成支援

といったかたちで、行政との協業を深めることで計画策定段階から存在感を発揮する立ち位置を確立できます。


留意点・リスク

改正動向には評価だけでなく注意点もあります。


安全・責任・保守管理

・車輌を地域共有で使う場合の責任区分や安全管理ルールの整備が必須

・有償・無償の運行区分、保険・リスク管理の整理が必要

これは介護送迎だけでも既存課題ですが、地域交通化する場合の規制調整が必須です。

財政負担の自治体差

国の支援が前提とはいえ、自治体財政状況によって採用モデルに差が出る可能性があります。


政策動向の介護事業者への影響

・政府は地域公共交通法の改正で車輌シェアを推進し、交通空白を解消する仕組みを創設しようとしている

・介護事業者が持つ送迎車輌・人的資源は、この仕組みの中で重要な地域交通資源として位置付けられる可能性が高い

・結果として、送迎サービスが地域交通の一部として評価され、補助金獲得や自治体計画への参加が容易になる方向にある


【情報提供元】

地域公共交通の活性化及び再生に関する法律

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000055.html

【お役立ち研修】

次世代介護マネジメントフォーラム

https://tsuusho.com/managementforum

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