
厚生労働省は来年度以降の重点施策や取り組みの方向性を自治体の担当者らに説明する「令和7年度全国厚生労働関係部局長会議」の動画を2026年2月10日に公開しました。
この動画で説明された介護分野の要点整理
今回示された次期介護保険制改正による介護政策は、従来の制度延長ではなく「地域構造と人口減少を前提とした制度再設計」へ明確に舵を切った点が最大の特徴です。
政策の軸は、人材確保を単独で進めるのではなく、DX・科学的介護・地域連携を組み合わせた少ない人員でも持続可能な提供体制の構築です。
介護保険サービス確保の方向性
サービス基盤維持の観点から、人口減少地域を中心に特例的なサービス設計や法人連携・統合支援が進められる見通しであり、補助金の重点は「維持困難地域」に置かれています。
制度を従来の全国一律運用ではなく、地域事情を前提とした柔軟な制度運用が進む可能性が非常に高いです。
地域包括ケアの深化
医療・介護の複合ニーズへの対応が強化され、「住まい」「移動」「地域資源」を含む横断的な政策へ拡張している点が特徴です。
介護単独ではなく、まちづくりや地域政策との統合が進み、地域包括ケアは「地域社会政策」へと位置づけを変化させています。
介護人材確保の政策転換
賃上げ施策の継続に加え、ICT活用や多様な働き方の推進が示されましたが、最大のポイントは「人数増」から「生産性向上」へのシフトです。
人材が足りないことを前提とし、制度設計そのものを変えていくことが明確になりました。
DX・科学的介護・生産性向上
LIFEの活用、ケアプランデータ連携、介護情報基盤整備などが政策の中核テーマへ格上げされました。
ICT導入は補助事業の域を超えて、制度運営の土台設備として位置付けられており、今後はデータ活用能力が事業所評価に直結する可能性があります。
認知症施策の方向性
2024年に施行された認知症基本法を背景に、本人主体・社会参加・地域共生が重視されています。
認知症施策は医療やケアの枠を超え、地域づくり政策として再定義されつつあります。
提供体制の整備・防災
BCPや災害時ネットワークの整備、施設の老朽化対策などが重点項目となっており、地域単位でのリスクマネジメント体制構築が求められています。
その他重要課題
・介護情報基盤
→情報標準化と医療連携を前提に、ケアプランやLIFE、自治体データの統合が進む見込みです。
・生産性向上
→ICT導入だけでなく、業務項目の再設計やチームケア、データ分析を含む構造改革が主軸となります。
・地域づくり
→生活支援や移動支援など、介護保険外サービスが強化されます。
・インセンティブ交付金
→国からのインセンティブは自治体評価型へ移行し、市町村の政策能力が重要になります。
・施設整備
→地域差を考慮し、用途転換などの柔軟化が進みます。
・虐待防止
→通報体制・研修・早期発見の強化が推進されます。
・養護、軽費老人ホーム
→生活困窮高齢者のセーフティネットとして再評価。
今後の制度改定で予測される流れ
従来の制度が「事業所単位・人員増・サービス量拡大」であったのに対し、今後は
・地域単位での提供体制
・データ基盤を活用した評価
・生産性向上
・多職種、多分野連携
・包括的なサービス評価
へ移行する方向性が示されました。
現場への影響(通所・在宅系を中心に)
・定期巡回型サービスの重要性増大
・地域類型による制度差の拡大
・小規模事業所の連携・共同化の必要性
・ICT導入の実質的な標準化
・包括報酬など新たな評価手法の議論開始
【動画】
https://youtu.be/qPFVMfpwonY?si=8h2MEnc0iCH_BVxN
【お役立ち情報】
全国厚生労働関係部局長会議資料
https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001646473.pdf
【お役立ち研修】
次世代介護マネジメントフォーラム
https://tsuusho.com/managementforum




















