回答例
[1]嫌かもしれませんが、生活リズムを立てるためにも来ることは大切ですよ。嫌がってないで、リハビリをやりましょう!
[2]そうですか?どこが嫌なのか教えてくださいませんか?
[3]嫌々でも、来られているなんて頑張っていらっしゃいますね。
[1]の対応について
相手の不快を招き、関係悪化
このかかわり方はご利用者との関係を悪くします。
嫌々来ているご利用者に対して、説教をしてしまっています。
これをすると、相手は不快に感じ、ますますデイに来ることが嫌になることもあります。
[2]の対応について
傾聴内容に注意が必要
このかかわりは一見よさそうに思いますが、注意が必要です。
ある程度の傾聴はもちろん必要です。
しかし場合によっては、ご利用者がデイが嫌な理由を際限なく話し始める場合があります。
「リハビリが苦痛だ」「バスに乗るのが嫌だ」「そもそもデイがつまらない」などなど、ご利用者自身が嫌な事ばかりに意識が向くようになり、本当にデイを拒否して来なくなってしまうかもしれません。
また聞いている側も嫌になってしまうかもしれません。
[3]の対応について
頑張っている事実、うまくいっていることに意識を向けた対応
このかかわり方をお勧めいたします。
「嫌々でもあっても、まずは参加している」この事実を認めて「よく頑張っていますね」と相手を承認するのです。
このように相手が「すでにデイに来ている」という頑張っている事実を認め、それを誉めます。
そのことによって関係性を構築し、今すでにうまくいっているところを見つけるというコミュニケーション方法です。
問題だらけの人に出会うと、「今すでにうまくいっていること」に目がいかなくなります。
このかかわり方は、ご利用者にとって「今すでにうまくいっている」ことに意識を向けたコミュニケーション方法となります。
「今うまくいっていること」に目を向けたコミュニケーションを
[3]のかかわり方で相手が笑顔を見せてくれるのであれば、さらに次の質問も有効です。
「嫌にもかかわらずデイケアに来て下さるのはどうしてなのですか?」。
このように聞かれると、相手はデイに来ている理由について話さざるを得なくなります。
「家族が行けというから来ている」と答えるなら「ご家族を大切にされているんですね」とさらに誉めることができます。
「毎日バスが迎えに来るから仕方なく来ている」と話せば、「送迎スタッフを気遣ってくださるなんて、お優しいですね」など誉めることができます。
【情報提供元】
リハージュ
【お役立ち研修】