【日高デイトレセンター】定員320名！最大規模で目指す「次世代型デイサービス」

2020.08.19

開設から７年。国内最大規模のデイサービスとして、利用者の増減に合わせてプログラムや館内の設備などを変えてきたという日高デイトレセンターの取り組みを紹介します。

「プログラム数をいかに増やすか」から、機能・自主性に合わせたプログラムの実施へ

平成25年の開設から７年が経過し、直近３年の通所回数や売上は下図のようになっています。

図書室やカラオケ室、一周80メートルの屋内歩行レーンなど、大規模事業所の建物や環境を生かした多彩なプログラムを実施し、ご利用者数の増加に伴い館内のレイアウトやプログラムを変化させてきました。

現在は、プログラム数をいかに増やすかというよりも、その方の身体機能に合わせ、自主性を引き出すようなプログラムを実施することなどに力を入れています。

本格的な道具・設備で、200種類以上のリハビリを実施

２階ホールの１周80ｍの屋内歩行レーンは、床マットの色に沿って歩く設定にしており、ご利用者が自主的に取り組みやすい活動です。

建物には15の個室と１階に690㎡の食堂兼機能訓練室、２階に550㎡のホール（食堂兼機能訓練室）があります。

ご利用者の多様なニーズに対応するため、各個室は個別に過ごせるスペースを確保した図書室やカラオケ室、電気釜を設置した陶芸教室、シミュレーションゴルフ、ケアトランポリン、料理教室、麻雀室、ダーツ教室、パソコン室などとなっており、意欲的に活動を自己選択できるよう本格的な道具・環境を用意することでご利用者の興味を引き出しています。

大規模ならではのポイント

（1）スケールメリットを生かし、他業種と協業

群馬県内を中心として展開している大手スーパーマーケット「フレッセイ」との共同事業として、食品を中心に500品目を積んだ移動販売車「フレッシャー便」が毎日事業所に巡回しています。ご利用者は生活リハビリの一環として買い物ができ、地域の買い物支援にもなります。

（2）スポーツジム併設を生かし、体操も種類豊富に

スポーツジムを併設しているため、体操も活発に行うことができ、介護・訓練士・トレーナーとそれぞれの知識や特性を生かしたバラエティのある体操を活発に行っています。

一つのプログラムをニーズに合わせて細分化

ほとんどのプログラムは、職員が講師となって実施していますが、陶芸教室やそば教室など一部の教室は外部講師を招いて開催しています。

また、パン教室など、ご利用者が職歴や経験を生かして講師となっているものもあります。

多くのご利用者がいるため、例えば、料理教室では、「一般的な料理教室」「食事や栄養に制限のある方向けの管理栄養士の料理教室」「車イスの方向けの料理教室」「刻みなどの食形態の方も安心して参加できる料理教室」などニーズやご利用者のレベルに合わせて開催内容を細分化しています。

個別機能訓練加算にひもづく内容については、職員から個別に声を掛けて予定に組み込んでもらうようにしています。

多くの方は自ら活動しますが、職員から参加を促す必要がある方は事前のアセスメントで明確にし、現在は10％ほどの方へ参加の促しを行っています。

大規模事業所の機能を生かして、保険外サービスも充実

55歳以上の方に絞ったシニアトレーニングジムの取り組み、学習トレーニングや移動スーパーによる買い物難民対策、非通所日にご利用者の移動手段を確保する定期受診サービスなどを行っています。

また、施設規模が大きくなればなるほど運営支援・送迎支援などのソフトウェアを導入する効果が大きく、自社開発したソフトウェアの販売も保険外の事業としていましたが、今年度よりNECソリューションイノベータ様と共創してITツールを開発・実証し、世の中に広げていく「KAIGOFUTURE」という介護事業者・ITツールの開発企業を巻き込むコミュニティー運営を推進し、まずは現場の声を吸い上げ、介護現場に必要とされるツールを開発し拡げていくプラットフォーム運営に注力していく予定です。