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本人の残された記憶を引き出す

2020.12.25

記憶とひと口に言っても、下図のように分けて考えることができます。

まずは大きく「言葉の記憶」と「身体の記憶」に分かれます。

さらに言葉の記憶は「意味記憶(知識)」と「エピソード記憶(体験)」に分かれます。

認知症になって最初に分からなくなるのは「新しいエピソード記憶」だと言われています。

記憶障害は初期のころから「覚えられなくなる」のが特徴なので、新しいエピソード(体験)は覚えられないのです。

だから覚えなくてもいい工夫が必要になります。


「昔取った杵柄」

上記の言葉があるように、昔からやってきた動作は身体が覚えています。

これを「手続き記憶」と言います。

厳密には身体が覚えているのではなく、小脳で覚える記憶です。

認知症は大脳の疾患なので小脳で覚えた「手続き記憶」は覚えているのです。

本人の残された記憶を引き出すアルツハイマー型認知症の人へのケアはこの「手続き記憶」をいかに引き出せるかがポイントだと言われています。

実際にはできなくても、「ちょっとしたきっかけ」で、思い出したようにできるようになるのが手続き記憶の特徴です。

このように記憶の特徴を理解して、上手にきっかけをつくることが専門職のスキルなのです。

あなたの気付きとかかわり方で、認知症の人が持っている能力を引き出すことができ、生活の中にその人らしさが生まれるのです。


【情報提供元】

■認知症ケア最前線Vol.50(一部抜粋)

https://www.dayshop.biz/

■渡辺 哲弘 氏(株式会社きらめき介護塾 代表取締役)

http://www.kirameki3.com/


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https://tsuusho.com/concentrate

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