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【なるほど!認知症ケア】入浴に誘っても「入らない」と断られ、どうしたらよいか困っています

2025.07.20

本人はどう思っているのでしょうか?


「何をされるのか分からず不安」

記憶障害で説明を忘れてしまい、「突然どこかへ連れて行かれる」と感じているのかもしれません。
入浴の目的や手順が理解できないまま誘導され、不安や抵抗感につながっているのかもしれません。


「自信がない」

体実行機能障害があると行動に移すことが難しくなるため、「自分にはできない」と感じているかもしれません。
失敗を避けたい気持ちが拒否につながることもあります。


NG!対応

「みなさんは喜んで入っていますよ」
「さっぱりしますよ」
本人の気持ちに寄り添わず、入浴するのが当然のような対応をする。

いわゆる「入浴拒否」は、本人なりの理由があります。
状況が理解できない混乱や、環境などの準備不足、声かけの配慮が足りないことで、「自分の思いを分かってもらえない」「従わせようとしている」と感じ、不信感が強まって、ますますかたくなになることもあります。


OK!対応

「〇〇さん、今日はどうされますか?もしよければ、ご案内しましょうか」
選択肢を示し、本人の意志を尊重していることを伝える。

入浴の誘いを断るのは、混乱や羞恥心など、さまざまな思いや状況が影響しています。
大切なのは、「入浴する、しない」を一方的に決めるのではなく、本人が自分で選べる状況をつくることです。
信頼できる職員の声かけ、明るく静かな浴室、冷えや暑さへの配慮、香りなど、安心できる環境をつくることで、少しずつ前向きな気持ちを引き出します。
「嫌がっている」と捉えるのではなく、「何か理由があるのかもしれない」と考える視点が、ケアの質を高めます。


症状から、その方の[入浴拒否]の理由を探る

認知症の人が入浴の誘いを断る背景には、記憶障害・見当識障害・実行機能障害など、認知機能障害の影響で、誘ってくれている相手が誰だか見当がつかないので不審に感じたり、今どんな場所にいるのか分からず戸惑い、「とても風呂に入る気分になれない」という気持ちがあります。
また、皮膚の痛みやふらつきなどの身体的不快感、羞恥心、「できない人」と見られることへの抵抗感なども、誘いを断る要因となります。
ご利用者の行動や健康状態を見守り、その理由を探りましょう。


認知機能障害による理由

・記憶障害(聞いたこと自体を忘れてしまい、「突然連れていかれる」と警戒心が強くなる)

・見当識障害(ここがどこなのか、なぜ入浴するのかが分からず、不安になる)

・注意障害や実行機能障害(説明を受けても活動に結び付けることが難しく、混乱する)そのほかの背景(人的・健康状態・環境など)の要因による理由

・信頼関係ができていない職員からの急な誘導は「強制的」と受け取られることがある

・浴室や脱衣所が、暗い、寒い、暑い、人の気配がして落ち着かない など



【情報提供元】

月刊デイ

https://daybook.jp/day.html

【お役立ち研修】

脳の働きを理解し心の声に寄り添う!実践でひも解く認知症ケアセミナー

https://tsuusho.com/dementia_explained

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