リハビリテーションについて
2021年6月29日に「要介護者等におけるリハビリテーションサービス提供体制に関する検討会」が開かれました。
これまでに2004年「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」、2015年「高齢者の地域における新たなリハビリテーションの在り方検討会」が報告書として出されています。
「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」では、
(1)「生活機能」の視点
(2)予防の重要性
(3)各施設目サービスの機能、リハ提供体制への提言
(4)リハに関する各種指標の目標の設定
上記が述べられています。
「高齢者の地域における新たなリハビリテーションの在り方検討会」では、
生活期のリハ(通所リハ、訪問リハ)の機能・役割を明確化
が明確化されました。
今回の「要介護者等におけるリハビリテーションサービス提供体制に関する検討会」では、上記の流れを受けて「訪問リハ」「通所リハ」「老健」「介護医療院」を検討対象とし、リハビリテーションにおける「ストラクチャー指標」「プロセス指標」「アウトカム指標」の内容が決定されました。
「アウトカム指標」は、現状では設定困難なため今後の継続課題となりました。
指標の役割
今回制定された指標の役割は、各自治体で作る「第8期介護保健事業(支援)計画」にのせ、現状把握、将来計画に資するためです。
現状本当に「リハビリテーション」として実施されているサービスの実態量を把握した後、ニーズの将来推計から、新規に開設が必要な量を算定し、計画に載せるという流れになりそうです。
従って、必要予定数が掲載されるのは、9期計画からになりそうです。
単に将来開設予定量を掲載するためだけのものなのか、別途「地域包括ケア」に活用していくかは必ずしも明確にされていません。
医療同様に「機能分化」から「介護ベッドの再編」か
「地域包括ケア」では、地域内で連携し効率的なケアの提供を目指しています。
これに必要なのは各事業所・施設がそれぞれの役割・機能を明確にした上で役割・機能をきちんと分担することです。
医療では現在、病室・病棟・病院再編が進められていますが、介護も同様に再編が進められていくと予測されます。
この際に、上記の指標を基にした「集計結果」などが活用されるのではないかと感じています。
現在、リハビリテーションは医療であり、必要な時に期間限定で集中して実施されるものという考えが主になっているようです。(実態は異なりますが…)
2021年に「指標創設」、2024年に「リハビリテーションの必要量算出」、2027年に「リハビリテーション機能の強化」、2030年に「機能分化への誘導」、2039年に「終了」といった流れになっていくのでしょうか⁇
今後も注視が必要です。
【PDF資料はこちらから】
■要介護者等に対するリハビリテーションサービス提供体制に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_12056.html
【リハビリテーション部門の最新を学ぶ】