会議が「形式」になった瞬間、支援は止まる
リハ会議は、通所リハビリを運営する上で重要な意味を持ちます。
しかし、その形骸化は多くの現場で課題となっています。
医師の多忙、限られた時間、そして「報告会」的な運用。
そこにあるのは「チームの顔合わせ」であって、“支援の本質”を動かす対話ではないのではないか。
この問いに対して、リハ会議の場所を変えることに挑みました。
それが「リハ会議を家でやる」という選択でした。
形式的な会議が生み出す…意味のない会議
制度運用上の効率や時間制約が優先されると、現場では次のようなズレが生じていきます。
・会議の目的が「報告の確認」にすり替わる
・実際の生活環境を知らないままリハ方針が立てられる
この課題をどう解消するか。
医療法人関愛会ではセラピスト担当制で「家」を知るということを選びました。
自宅開催のリハ会議という現場主義
「報告」ではなく、「今後どう支援するか」という“未来志向の会議”へ。
形式的な合意よりも、実践的な意思決定を重視しました。
結果、リハマネ加算の算定率100%、利用金額が高くなるので利用者離れが起きることを想定していたが、利用者離れや新規依頼も減少せず、ケアマネ、福祉用具事業者、家族からの評価も向上しました。
また、会議が「報告会」から「改善会議」へ進化し、職員の生活を見るスキルと調整力(リハマネジメント力)が向上しました。
また、加算収益を人件費へ充当し、職員数を増員することに成功。
現場の手間を投資対象と捉え、経営と現場のバランスを維持しました。
事件(課題)は現場で起きている…「現場主義」は効率化ではなく“法人文化”
リハ会議を家でやる
この一見シンプルな試みの本質は、「効率化」ではなく「文化化」にあります。
手間や移動時間を削減する発想ではなく、「生活を見て考える」ことをチーム文化として定着させ、現場に足を運ぶことは、職員にとっても再学習の場になります。
現場を教材と捉えたこの実践は、教育的側面でも大きな意味を持ちます。
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