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「記憶障害」「失語」「失認」「失行」「実行機能障害」とは

2020.08.26

記憶障害

若いときは、たくさんの情報から大切な情報を選んで覚えたり、無駄な情報は覚えないようにすることができます。

ところが年を取ると、情報がつかまえにくくなり、大切なことを覚えるのに時間がかかるようになります。

さらに認知症になると、情報がつかまえられなくなり、大切なことが覚えられなくなります。

そのため、「5分前に聞いたことでも覚えられない」ということも多く、何度も同じことを聞きに来られる人もいるのです。

そして認知症が進行すると、「覚えられない」だけでなく、「覚えたことを忘れてしまう」ようになります。

今まで覚えてきた大事なことをポロポロと忘れていく…それが認知症の特徴です。

ただし、ここで忘れてはいけないのは、「何もかも忘れるわけではない」ということです。

認知症の人に対して、「ぼけたら何も分からなくなるから本人は幸せだ」と考えている時代がありました。

しかし、「何も分からなくなるわけではなく、分かりにくくなるだけ。分かることもたくさんある」ということを忘れないでください。


認知機能障害(中核症状)

失語:名前が出てこない。「あれ」「それ」などのあいまいな表現になる

失認:目では見えているのに、それが何か分からない

失行:手や足は動くのに、どうするのか、どうすればいいのか分からない

実行機能障害:物事の手順が分からない


目の前にペットボトルに入ったお茶があるとします。

認識できているのに「お茶」という名前が出てこないのは失語。

目では見えているのに、「お茶」だと分からないのは失認。

麻痺などもなく自由に指先が動くにもかかわらず、フタを開けられないのは失行。

自動販売機でお茶を買う時、お金を入れた後に商品のボタンを押していないのに、取り出し口を探してしまうような場合は実行機能障害です。


ここで知っておいてもらいたいのは、定義にもあるように、記憶障害は必ず出現するのに、失語・失認・失行・実行機能障害は、1つの症状だけ出る人、複数の症状が出る人など、一人ひとり状態が異なるということです。

どうして記憶障害とほかの認知機能障害は違うのでしょうか。

不思議だと思いませんか?


【情報提供元】

■認知症なるほど事例集(一部抜粋)

https://dayshop.biz/products/detail/52

■渡辺 哲弘氏(株式会社きらめき介護塾 代表取締役/認知症介護指導者)

株式会社きらめき介護塾

http://www.kirameki3.com/


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