記憶障害
若いときは、たくさんの情報から大切な情報を選んで覚えたり、無駄な情報は覚えないようにすることができます。
ところが年を取ると、情報がつかまえにくくなり、大切なことを覚えるのに時間がかかるようになります。
さらに認知症になると、情報がつかまえられなくなり、大切なことが覚えられなくなります。
そのため、「5分前に聞いたことでも覚えられない」ということも多く、何度も同じことを聞きに来られる人もいるのです。
そして認知症が進行すると、「覚えられない」だけでなく、「覚えたことを忘れてしまう」ようになります。
今まで覚えてきた大事なことをポロポロと忘れていく…それが認知症の特徴です。
ただし、ここで忘れてはいけないのは、「何もかも忘れるわけではない」ということです。
認知症の人に対して、「ぼけたら何も分からなくなるから本人は幸せだ」と考えている時代がありました。
しかし、「何も分からなくなるわけではなく、分かりにくくなるだけ。分かることもたくさんある」ということを忘れないでください。
認知機能障害(中核症状)
失語:名前が出てこない。「あれ」「それ」などのあいまいな表現になる
失認:目では見えているのに、それが何か分からない
失行:手や足は動くのに、どうするのか、どうすればいいのか分からない
実行機能障害:物事の手順が分からない
目の前にペットボトルに入ったお茶があるとします。
認識できているのに「お茶」という名前が出てこないのは失語。
目では見えているのに、「お茶」だと分からないのは失認。
麻痺などもなく自由に指先が動くにもかかわらず、フタを開けられないのは失行。
自動販売機でお茶を買う時、お金を入れた後に商品のボタンを押していないのに、取り出し口を探してしまうような場合は実行機能障害です。
ここで知っておいてもらいたいのは、定義にもあるように、記憶障害は必ず出現するのに、失語・失認・失行・実行機能障害は、1つの症状だけ出る人、複数の症状が出る人など、一人ひとり状態が異なるということです。
どうして記憶障害とほかの認知機能障害は違うのでしょうか。
不思議だと思いませんか?
【情報提供元】
■認知症なるほど事例集(一部抜粋)
https://dayshop.biz/products/detail/52
■渡辺 哲弘氏(株式会社きらめき介護塾 代表取締役/認知症介護指導者)
株式会社きらめき介護塾
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