医学的リハと生活リハとの違いを介護職に伝える
「リハビリ」という言葉から、医療関係の専門職が行う医学的リハや機能訓練をイメージされる方も多いと思います。
疾病や外傷、加齢などの機能障害を改善し、生活機能を向上させるためには機能改善が必須という医学的リハのイメージが強いのでしょう。
その際の介護の役割は、制限された活動を補うこと、つまり「利用者のできないことはしてあげること」ととらえられていました。
しかし、統合モデル・生活モデルの視点では、生活環境を視野に入れ、活動自体を向上すること、つまり「利用者自身ができるようになってもらうこと」に着目します。
この点を介護職の方に理解していただき、自立支援や生活リハの視点を持ってもらうためにいくつかのポイントを伝える必要があるのではないかと思います。
[質問]
介護職の方の利用者に対する意識がデイサービスの利用時間中のかかわりにしかいっておらず、在宅生活への意識や視点にまで広がっていません。
生活リハの意識を各職種が持てるようにするにはどうすればよいでしょうか?
[回答]
介護職に自立支援や生活リハの視点のポイントを伝える
介護職の方に生活リハの視点を持っていただくために、以下のポイントを伝えましょう。
・生活リハは、残存した後遺症とともに、二次的に派生する廃用症状へのアプローチが課題の中心となる
・身体機能を維持するための「日常繰り返される生活」が必要最小限の活動量であり、その活動量を下回る生活は、個別リハを行っていても廃用症状による身体機能低下が上回る…日常生活とは1日24時間、365日の連続した暮らしを指すことで、多職種が連携して切れ目のないケアを行うことこそが重要である
【情報提供元】