■ お風呂に入らない問題から考える「自分の物差し」
・現場でよくある悩み「お風呂に入ってくれない」問題。
・ドクターは「入らなくても死なない」と言うが、尿路感染症や皮膚トラブルを考えると、入浴は大事。
・つい「自分が毎日入るからあなたも」と、自分の物差しで語ってしまうが、生活スタイルや気分で毎日入らない人も多いはず。
・認知症の方が「今日は入らない」と決めるのは“拒否”ではなく“自己決定”。それを「拒否」と捉えることが問題。
■ 引き出しを増やすケアの工夫
・「お風呂」と言わず「体重測定しましょう」と声をかけると、服を脱いでくれるので自然に入浴につながるケースも。
・「今日はお風呂の日って決まってます」と伝える方法もあるが、本人の意志を尊重しない介入には慎重になるべき。
・週2回程度の入浴が平均。無理強いせず、選択肢や提案型の声かけが望ましい。
■ 入浴誘導のカギは「前の場面」にある
・お風呂の場面だけで頑張るのではなく、もっと前の場面——送迎時や朝の挨拶から関係性をつくっていくことが大切。
・例えば、送迎車から降りるタイミングで、本人が好きな音楽を流して“ウェルカムの空気”をつくる。
・デイでは、曜日ごとの入浴対象者に合わせて音楽をセッティング。小さな積み重ねが「お風呂に入りたくなる」気持ちを育てる。
■ ケアは“伴走支援”
・認知症ケアは、すべて「伴走支援」と捉えてよい。
・本人の世界や気持ちに寄り添い、「その人らしさ」を尊重した支援が、結果的に信頼や行動の変化を生む。
・声かけ・関係づくり・環境設定など、すべてが“支援のスタート地点”となる。
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【情報提供元】
実践!認知症ケア研修会2025
【お役立ち研修】
脳の働きを理解し心の声に寄り添う!実践でひも解く認知症ケアセミナー
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