通所リハビリの増収におけるポイントはリハビリテーションマネジメント加算(以下、リハマネ加算)の算定となります。
リハマネ加算はⅠとⅡの2種類があります。
双方の加算ともに、リハビリの質を向上させ、利用者の自立支援を進めていくものですが、報酬はリハマネ加算Ⅱの方がⅠより高いため、全利用者へリハマネ加算Ⅱの算定を目指している事業所が散見します。
しかし、下記ような理由から、全利用者へのリハマネ加算Ⅱの算定はするべきでないと考えています。
したがって、リハマネ加算Ⅱの算定を行う場合、組織内で十分な検討の上、算定に関するルール作り(対象者、サービスの違い、スタッフの役割など)をするべきと考えます。
全利用者からリハマネ加算を算定すべきでない理由
(1)リハマネ加算Ⅰの支援内容で自立支援が十分に達成できる利用者が多くいる
(2)リハマネ加算Ⅱの算定件数が増えれば増えるほど、スタッフが忙しくなる
(3)リハマネ加算ⅡとⅠのサービスの差別化ができないなら、リハマネ加算Ⅱは算定するべきではない
新規利用者増&通所リハビリ卒業の両立化へ
今後、通所リハビリは利用期間の短期間化が推進される可能性が益々高いです。
そのため、通所リハビリ卒業に関する施策が強化されると推測されます。
しかし、卒業者を増やしていくことによって通所リハビリの登録者は減り、その結果、稼働率が低下します。
したがって、経営を安定させるためには新規利用者増加が極めて重要となります。
通所リハビリの卒業者を出しながらも、稼働率を維持・向上させる鍵は、「リハビリを通じたADL向上や自立を望む新規利用者」を確保することです。
卒業が見込める新規利用者を常に獲得することによって、稼働率を一定に保つことが可能となります。
これを実現するためには、戦略的なマーケティングが必要となります。
現在、多くの通所リハビリは、新規利用者の対象を限定せずに広い範囲対象者を受け入れています。
リハビリ、食事、入浴、レスパイト、認知症、医療的対応などさまざまな希望を持つ対象者を受け入れているため、卒業が難しい利用者が多い通所リハビリが多く見られますが、そこで、あらかじめ卒業が見込める対象者を自社や地域から集客できるかどうかが、卒業者を出しながら、稼働率を維持する鍵となります。
【情報提供元】
■リハージュVol.3(一部抜粋)
https://dayshop.biz/products/list?category_id=114
【制度改正・報酬改定の最新情報を学ぶ】