<事例>
現在の介護施設に勤務して3年目のA子さん(42歳)。
社交的・献身的で仕事はテキパキとこなし、ご利用者や管理者の前ではニコニコしているのですが、休憩室などの密室に入ると急に仏頂面になり、職場の処遇や上司、同僚などへの悪口が絶えません。
うわさ話や他人の不幸話も大好きで、探りを入れたりスタッフのプライベートについて人前で話すため、ほかのスタッフからも苦情が出るように…。
不満・愚痴は「自信のなさ」の裏返し!不満のありかを優しく聞き出そう
人前では好印象に振る舞っているA子さんが、否定的、批判的なことばかり口にしてしまうのはなぜでしょうか?
A子さんは「自分に自信がない」人なのです。
自信がないから、先手を打って不満をぶちまけてバランスを保っているのです。
そして、自分自身にあまり幸福感を感じていないため、同じような不幸な人を探してしまうのです。
職場全体の改善策につながることも
不満を聞くのは大変ですが、そこから職場全体の改善策が見えてくる場合もあります。
A子さんだけが得をするような改善策は不要ですが、改善することで皆の気持ちが楽になり、笑顔で仕事ができるようになるのならば、聞く価値はあると思いませんか?
NG対応
以下のような言葉は、相手を逆上させてしまうので、注意しましょう。
「不満が多いのは、〇〇さんの工夫が足りないからじゃないですか?」
「そんな考え方は通用しませんよ」
「嫌ならほかで働いてください」
良い対応
厳しい言葉は避けて不満を優しく聞き出し、相手を否定しないようにしましょう。
「仕事をしていて、何か困ったことはありませんか?」
「〇〇さんが仕事をしやすいように、改善できることがあれば協力したいと思います」
うわさ話は、ほかのスタッフの気持ちを伝えつつ、やんわり注意
うわさ話、ゴシップに関しては、ほかのスタッフからクレームが届いていることを理由に、注意してください。
しかし、こちらも直球勝負ではなく「情報を仕入れる早さはすごいし、皆を気にかけてくれていることはありがたい。
でも公表すれば困る人もいるからね」とあまり深刻な雰囲気を出さずに、「困る人がいるから」とやんわり注意することで済ませてください。
くれぐれも「困った人」への直球は避ける。
これが大切です。
対応のポイント
・相手を逆上させないよう、厳しい言葉での直球勝負は避ける
・不満や愚痴は、優しく原因を聞き出して改善策を検討する
・うわさ話は、困る人がいることを伝えてやんわり注意する
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