社会問題化している8050問題を抱える地域住民などへの支援体制のため、地域包括センターの相談支援業務を強化し、国が財政支援をする新事業が始まります。
8050 問題とは、中年に達した引きこもりの子が同居する世帯において、親が80才、子が50才を迎えて、親の介護の問題と子の生活維持の問題が同時に起こることを言います。
実際に、この状況に陥った家族が、役所などの相談窓口でたらい回しになった揚げ句、悲劇的な事件につながるといったことも起きています。
従来の制度を変更し、自治体では介護以外に支出することができなかった介護保険財源を直接、介護に関係のない8050 問題対策などに利用できる改正が行われます。
その対策としては、介護(地域支援事業)、障害(地域生活支援事業)、子ども(利用者支援事業)、困窮(生活困窮者自立支援事業)の相談支援に係る事業の役割を「断らない相談支援」として地域包括支援センターなどに一本化し、同時に参加支援として一体的に行う、就労支援、居住支援、居場所機能の提供など、多様な社会参加に向けた支援を行います。
ただ、その実施については実際に手を挙げた自治体に限られ、全国一律の実施ではないため、その実現性については疑問もあります。
その一体的な実施主体の一つとして、地域包括支援センターが挙げられていますが、地域包括支援センターにその対応能力や余力があるかも不透明です。
そのため、その実現に向けて、地域包括支援センターから居宅介護支援への予防ケアプランの外部委託を進めるとされました。
しかし、現状では委託費が少額であることから、受託しない居宅介護支援事業所も多いため、予防ケアプラン報酬の引き上げなども検討されています。
【情報提供元】
■デイサービスの管理者&リーダー Vol.53(一部抜粋)
【制度改正・報酬改定に対応する】
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https://tsuusho.com/online_administration