環境というと多くの方がハードをイメージされると思います。
しかし、そのハードを考えるのは当然ですがソフト、いわゆる人です。
よって、環境を考えるということはソフトがすべてであり、「考える力」と「相手を思う気持ち」、この2つを形にする創造力と実践力が求められます。
これが、利用者と職員の双方が求める環境を生み出すことにつながります。
動線【フロアの机とイスの配置を見直す】
ハードは、「動線」と「視線」の両視点から考える必要があります。
まずは「動線」から考えます。
多くの事業所では、前後左右、どこからでも移動ができるように、机やイスを配置しています。
いわゆるオールマイティー型です。
ただ、このオールマイティー型には重大な欠点があります。
それは、各通路の幅が狭くなっている場合が多いということです。
移動する際に動きづらく、その狭さに四苦八苦しています。
動きにくいことからお互いがイライラしたり、イスや机にぶつかったり、時には足を引っ掛けて転倒したりするケースもあります。
事業所に十分なスペースがある場合は良いのですが、小規模型や定員が30人くらいまでの通常規模型では、十分なスペースが無いことが多く、利用者がひしめき合うように座っておられるケースもあります。
よって、オールマイティー型ではなく、lean型(無駄のない形)で考えるのが改善のポイントです。
フロアを見ると、真ん中に机が置かれている場合が多く見られます。
机を囲むようにイスを配置、例えば4人掛けの机を6人で使っているということです。
この机の使い方は一見便利そうに見えますが、よく考えると無駄があります。
上図を見てください。
4人掛け机を6人で使っています。
しかし、机を2つ並べて、8人掛けにできるとしたら、どうでしょうか。
4人掛け机1つに席が6席、4人掛け机2つに席が8席となり、ほぼ同じ床面積を使用しているにもかかわらず、2席の差が発生していることが分かると思います。
そして1人当たりの机の上の面積も明らかに違います。
8席であれば全員が楽に使えます。
このことからも、どうしても必要な場合を除いては、机本来の人数で使うことをオススメします。
この考え方に基づいてフロアを見直すと、席の数が増えて通路の幅も広がるのに狭く感じない、むしろ改善前より広く感じるケースもあるということが分かると思います。
一度、自事業所の机とイスの使い方を見て、考えていただくと良いでしょう。
事業所内が違って見えますよ。
【情報提供元】
■デイの経営と運営Vol.18(一部抜粋)
■山下 総司 氏(株式会社IDO 介護部門ディレクター)
http://www.kaigogoyoukiki.net/niigata/blog/008/
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