脳卒中片麻痺の方のリハビリハ急性期、回復期、生活期によって必要なリハビリやケア、主となるトレーニングが違います。
生活期のリハビリは麻痺そのものの改善ではなく、動きの邪魔をする阻害因子(筋緊張の異常や共同運動パターンなど)の軽減が重要です。
そして、動作や活動にとどまらず、社会参加に向けたリハビリが求められます。
(私は“なされるべきです。”と言いたいですが…)
毎日、無意識に行う、基本動作こそ動きの邪魔をする阻害因子が隠れていることがあります。
もう一度見直し、トレーニングを行うことが二次障害の予防にもつながります。
トレーニングを行う際の注意
・他動的ではなく相手の動きを引き出し、相手の動きに合わせる
・麻痺側の荷重は、不安や恐怖を感じやすいので、あせらずゆっくりと心理面も考慮して行う
・共同運動パターン(特に骨盤・肩甲帯の後退)を抑制しながら正しい動きを行う
・リスクマネジメント(特に痛みや転倒に注意すること)を行う
・動かす部位だけではなく、体全体に目を向ける
片麻痺の方の寝返り~起き上がりのポイント
【1】
・非麻痺側で麻痺側下肢を引っ掛けて両膝を曲げます。
・非麻痺側で麻痺側の肘の部分を持ちます。
【2】
・膝を倒し、麻痺側肘を引き寄せるように寝返ります。
【3】
・下肢をベッドの縁に動かします
【4】
・下肢を下ろしつつ、肘で支持して上体を起こします。
・上体をやや前かがみにしながら起きます。
【5】
・麻痺側の肩をしっかり前に出して、非麻痺側の肘を伸ばします。
【6】
・真っすぐ座ります。
できない部分を介助 → 介助量を少しずつ減らしていく → 自分でできるようになる…寝返りトレーニングの手法
寝返りのトレーニングでは、まず、できない部分を介助し、行いやすい環境で介助しながら、最終的には通常の場所で、ご利用者自身ができるようにします。
寝返りトレーニングの手法 寝返りなどのできない部分を介助し、介助量を少しずつ減らしていきます。
起き上がりトレーニングの手法
起き上がりの際、片麻痺の方は骨盤が開いたり、肩が引けてしまうため注意が必要です。
側臥位から上半身を起こし、できない部分を介助し、介助量を減らしていきます。
<ポイント>
「座位⇔手・肘をついた状態」「手・肘をついた状態⇔側臥位」を繰り返し、できたら動作をつなげるように起き上がります。
【情報提供元】
■リハージュムック本【実践! 脳卒中片麻痺のリハビリ】(一部抜粋)
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