展望記憶とプログラム
アルツハイマー型認知症は、「記憶の過程」では記銘力 (新しいことを覚える能力) の低下が起こり、「陳述記憶・非陳述記憶」では、忘れやすい展望記憶から機能が低下してきます。
したがって、まず展望記憶、および最近の回想記憶(記銘力を必要とする回想記憶)を賦活・刺激することが大切です。
■アルツハイマー型認知症の記憶低下
(1)記銘力の低下
(2)展望記憶 ⇒ 回想記憶 ⇒ 意味記憶 ⇒ 手続き記憶
展望記憶について
展望記憶(Prospective memory ; PM)には、「3時になったら、お茶にしよう」「10時になったらマシンでの筋トレをしよう」というように、時間を基盤とする展望記憶「時間基盤型展望記憶」(Time Based Prospective memory;TBPM)と、「掃除が終わったら、お茶にしよう」「筋トレが終わったら、クラフトの続きを再開しよう」など出来事を基盤とする展望記憶「事象基盤型展望記憶」(Event Based Prospective memory;EBPM)があり、両者の展望記憶を賦活することが必要です。
展望記憶は、「将来する予定を覚える」「その内容を覚え続ける」「思い出す」「予定を実行する」という過程からなります。
展望記憶の種類
・時間基盤
・事象基盤
展望記憶の賦活・刺激プログラム例
(1)日常会話の中で刺激する
→「このテーブル拭きが終わったらお茶の用意をしてください」「3時になったら、おやつの用意をしてください」などの声掛けをする。
(2)散歩のときに
→「あと5分したら、お風呂に入りますか」「次に犬と出会ったら、荷物持ちを交代しましょう」「散歩の後、お茶にしましょう」などの声掛けをする。
(3)日常会話の中で刺激する
→1日のスケジュール(時間とすること)を立ててもらい、スケジュール表は見ずに、予定通りに過ごしてもらう。
(4)カードゲーム
→「○○後に***をする」などの指令が書かれたカードを引き、その通りにする。
(5)レクリエーション
→「音楽が止まったら、机の上のお手玉を取る」などの展望記憶を使うレクをする。
(6)脳トレ
→展望記憶の4つの過程を分解して訓練する。「将来の予定を覚えてもらう」「思い出して言う・書く」「時間になったら予定を思い出す」「実行する」
【情報提供元】
実践 認知症ケア2
https://dayshop.biz/item/detail/2152.html
デイの管理者&リーダー「だよりね」
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