リハビリを提供する上で、拒否や運動意欲の低い方に対して、いかに介入してよりよい方向に向けていけるかが専門職としての真価が問われるときではないでしょうか。
例えば生活不活発病の方は、活動意欲が乏しいからこそ、そういった状態に陥っており、そのような状態の方に、「リハビリをしましょう」「運動に行きませんか?」などと声かけしても、改善の余地はないでしょう。
人は、脳や心にアプローチして初めて「行動」に移るのです。
行動につなげる「心」と「脳」へのアプローチ
(1)その方をよく知り、信頼関係を結ぶ
その方の生きてこられた歴史など、その人自身をよく知ることで、会話が広がり、信頼関係が生まれます。
〈意思疎通が困難な方の場合〉
・訪問時に、ご自宅に置かれているもの(写真や賞状など)から「その人らしさ」につながるような情報を得る。
・ご家族から話を聞くことで、基本情報に書かれていないことが見つかる可能性も。
(2)人から認められることで意欲が湧く
少しでもできるようになったことはしっかり評価をして「褒める」ことが大切です。
人は他者から褒められると脳から“ドーパミン”という神経伝達物質が出るといわれ、欲求を感じたり、その欲求を満たしたときに脳が活性化されます。
褒められる、好きなことをするなど、「心をときめかせる」ことが大切です。
※団塊の世代の方々は、褒めたたえるよりも、客観的な数値を示して評価することも大切
(3)心が動けば体も動く
セラピストが、その人らしさに着目し、心をときめかせるようなマネジメントやアプローチを行い、必要な「身体機能」の改善や「活動」へのアプローチを行うことが鍵となります。
心が動くことではじめて体が動くのは、誰もが同じはずではないでしょうか。
“専門職とご利用者”というかかわりよりも、“人と人”としてかかわることが大切です。
【情報提供元】
■リハージュVol.1(一部抜粋)
川野 剛士氏(社会医療法人 関愛会 在宅リハビリテーション課 理学療法士)
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