筋肉には、「骨格筋」「心筋」「平滑筋」の3種類があり、この中で自分の意志で動かすことのできる「骨格筋」は、「速筋繊維(速筋)」と「遅筋繊維(遅筋)」の2種類の筋繊維で構成されています。
「遅筋」は、ゆっくりと収縮して長時間力を発揮し、「速筋」は、素早く筋肉を収縮させて瞬時に力を発揮します。
加齢に伴って機能が低下しやすいといわれているのは速筋です。
筋力トレーニングは速筋を鍛えるのに効果的
運動には、エアロビック(有酸素性)運動とアネロビック(無酸素性)運動があり、高齢者にはアネロビック運動がおすすめです。
ウォーキングなどはエアロビック運動で、「遅筋」を鍛えるのに効果的です。
月刊デイ2022年8月号で紹介しているような筋力トレーニングなどはアネロビック運動で、「速筋」を鍛えることに効果的といわれています。
日常生活の中で行う活動は、姿勢の保持や寝返り、起き上がり、立ち上がり、移乗、つかまりなど、アネロビックな活動がほとんどで、エアロビックな活動をすることはありません。
ご利用者の中には、「毎日30分歩いている」など、遅筋に効果的なエアロビック運動をしている方も多いと思いますが、その中に速筋に効果的な筋力トレーニングなどを取り入れることが大切です。
また、筋力は上肢よりも下肢の方が低下しやすいといわれています。
大殿筋や大腿四頭筋などは、日常生活で重要な立ち上がりや歩行機能を維持するために重要な部位なので、特に意識してトレーニングをすすめましょう。
【情報提供元】
月刊デイ2022年8月号
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